こんにちは!
storageメディアチームの南です^ ^
本日はstorageのマネジメントの仕組みについて、北海道の札幌エリア4店舗で新しい取り組みをしたので、紹介したいと思います!
本日の内容はこんな人におススメです!
・売上、マネジメントやスタッフの離職、人間関係、人材教育で悩んでいる店舗の責任者(店長や副店長、マネージャー、オーナー)の方
・これからマネージャーや店長になる方
ということで、本日の目次はこちらです。
目次
1.店長を廃止した経緯
札幌には直営店が4店舗あり、関東や東海などのエリアと比較して、退社率の高さが課題となっていました。独立したいという前向きな理由はまだ良い(フランチャイズ制度があるので、グループ内独立を実現する、シェアサロンで独立が望ましい)のですが、ネガティブな理由として、稼げない、キャリアが見えない、アシスタントと古参のスタイリストとの考え方の違い、などがあげられ、早急に解決しないといけない中で、なかなか手の付けようの難しい、根の深い状況でした。
そこで、上がったのが、まず4店舗のコンセプトを明確にするところでした。変化は後述しますが、あまり明確な差がなかったコンセプトを年代やキャリアを見たものに変え、その中で役割制度を導入することで、4店舗を生まれ変わらせることができました。
それでは、劇的な変化について紹介したいと思います!
2.劇的な変化
① 数字の変化 (※全て4店舗合算の数値になっています)
売上
2022年 約3億4,400万
→2023年 約3億6,800万円(107%アップ)
指名率
2022年55.3%
→2023年57.1%(103.2%アップ)
客単価
前年比
2022年 6,450円
→2023年 7,316円(113.4%アップ)
退職率
2022年14.0%
→2023年10.1%(72.0%ダウン)
上記の数字をみるだけでも、大きな変化があるのが分かります!特に退社については約30%で、1年間で9人辞めていたところが6人に留まっていて、しかも直近の半年では1人のみと、明らかな変化を生み出せています!
では、この変化はなぜ起きたのか? それについて詳しくお伝えしたいと思います!
② 仕組みの変化
コンセプト決め
まずコンセプトを以下の4つに明確化していきました。年齢や経験年数でのスタッフ同士のミスマッチを無くすのを前提とし、
若手育成サロンjemica
洗練熟練サロンilduca
特化ジャンル髪質改善サロンhau‘oli
トレンドを追う完全個室サロンsopo
北海道の札幌には4店舗ありますが。様々な課題を解決して、美容業界のトレンドを追えたり、ママさんやベテランになっても長く働けたり、独立準備を計画立ててできたりするために、集客を重視した若手だけのサロンのjemicaを起点に、他の3サロンに異動できる体制を作りました。
ilducaは指名の売上割合8割以上の美容師、hau‘oli は髪質改善を中心に施術したい美容師、トレンドや完全個室で施術したい美容師が集まるsopoというように分けて店舗経営するように改善しました。
役割
各店舗の役割については、元々店長がすべきとなっていた6つの業務を担当者に分けることで店長を廃止しました。各店舗6人の担当者で基本運営しています(稀に役割の掛け持ちをしています)
店舗売り上げ担当:店舗売上に責任を持ち、会社とのパイプライン役
客単価担当:集客広告をメインにスタッフとのヒアリングを元にクーポン戦略立案と実行
採用担当:店舗の採用責任者であり採用媒体の運用や見学・面談などを実施
教育育成担当:店舗コンセプトに合わせた成績に至らせるための教育、指名割合UP、TR比UPなどを施策の立案と実行
部材担当:材料の仕入れ決め、材料の発注管理、材料のコスト管理
風紀担当:媒体の口コミやファンくるからのフィードバックに対して店舗改善
札幌エリアは総合職という事務的なことを行う担当がフルではいないため、他のエリアでは総合職が行うことも店長が1人でまかなっていました。そこで、店長業務の負担軽減のためにも、店長を廃止して、上記の6つの役割に変更しました。
また、店長や副店長に支給されていた手当も廃止して、それぞれの役割や仕事内容によって金額を割り振るようにしました。それにより、それぞれのモチベーションもあがり、店長の仕事を押し付けられたとも思われずにスムーズな移行ができました。
店舗売り上げ担当:2.5storage
クーポン担当:2storage
教育育成担当:2storage (アシスタントがいない場合は1storage)
部材担当:2storage
風紀担当:2storage
※金額は想像にお任せします(笑)
また、各店舗の担当者には、それぞれインセンティブ目標を設定していて、それが達成できたら報酬が倍になるため、高いモチベーションを維持できています。
採用手法
応募者に対してエリアのコンセプトを説明を行い、また応募者の特性に合わせて店舗をご紹介させていただいています。特に、店舗ごとのターゲットを絞りやすく、コンセプトががっちりしているので応募の熱意が高まり、ミスマッチが起きづらく、スタッフの採用力の向上や定着につながっているといえます。
また、似ている属性のスタイリストが集まっているため、入社後にイメージとの違いや、不満を言ったりする方もおらず、お客様にも良い施術を提供できるため、満足度が高くなっています。顧客数が多いためまだ指名率は2%ほどのアップにとどまっていますが、これからさらに増えることが実感としても予想され、業務委託ではあるものの、役割制度により個々の責任感が高まり、お客様に寄り添う運営ができています。
特に、jemicaからスタッフが各店に異動していくため、次世代の責任者を生み出しやすい傾向も出てきています。若い世代から、次に異動するお店のコンセプトを考えていて、先輩たちをみていることから、各店舗のコンセプトを理解しているため、働くイメージを想像しやすいという利点もあります。
さらに、jemicaの若いスタッフも担当を持つため、若いうちから役割を持ち、責任感を醸成できていることも成功要因だと考えています。
MTG手法・内容
役割ごとに月2回1時間のMTGを実施していて、月初に先月の結果や報告と月途中の経過報告のMTGです。
いままでは店長がすべてを担当していたので、月ごとや店長の興味関心、得手不得手などによって、内容の濃さにブレがありましたが、担当者はその担当業務に専念しているため、内容をしっかりと把握しており、内容が濃く実施てきているので、高い精度での議論と課題解決ができています。
運用方法
まず最初に3ヶ月先ぐらいまでの設計や戦略策定を行い、それに対して数字進捗を追っていくのが基本となっています。またミーティングはオンラインで実施しており、スプレッドシート、チャットワークを元にToDo進捗管理を行っています。
お互いのToDoの見える化ができており、ToDoができていないと数字目標を達成できないためインセンティブがもらえない、また店舗内のメンバー間で役割は決めており、いつでも役割変更ができるため、役割を任されたメンバーは、真剣に取り組み、互いにチェックなどを行っています。
また、役割を長く担っている担当者もいますが、3ヶ月から半年くらいでローテーションをする傾向が多いように見受けられます。それは店舗内で働くメンバー全員が様々な役割を経験することで、店舗運営のイロハを理解すること、またメンバー間の協力や、視点があることで店舗売上があがるなどの相乗効果が出てきています。
③メンタル面の変化
自発
店長がやっていた業務を分散し、軽減するため、店舗において責任のある業務に意欲のあるスタッフを発掘しやすくなっています。
店舗への不満や店長の施策に対して「自分だったらこうするのに!?」を実践しやすくしているため、不満解消につながっています。また、メンバー間の協力意識が高まっており、チームワークを強めているのも特徴です。
自責
元々が責任者の業務という事で、自責を逃れて他責にしたり、担当以外に興味を示さずに他責な発言をしてしまったりするメンバーも一部で見られることもありますが、インセンティブ制度とローテーション制度を採用しているため、役割を担う担当は固定化せずに、循環しており、高レベルで意欲を維持し、責任感を持って業務に当たることができています。
利他心
仕事に対しての対価を得られる様になり担当スタッフの満足度は高く、さらにいままでよりも手当がスタッフにも分け与えられるため、金銭面でも余裕ができ、強力的になってくれています。
また、アシスタントがいる店舗は、アシスタントをただ自分の売上をあげるために接するのではなく、より優しく接するようになっていて良い効果が生まれています。いままでの責任者がアシスタントを抱え込むわけではなく、教えたい、そして売り上げもあげたい教育担当が教えるので良い循環が生まれています。
また、役割を多くこなすことで稼ぎたい人は、1人で複数の担当を兼任することも可能なので、より意欲的かつ他メンバーにも協力的になっています。
挑戦
新店舗を展開する際に会社に関わる仕事をしている人数が増えており、スタッフの退職も減り、定着率が高くなっているため、年内に札幌エリアに5店舗目の出店を検討しています。また、若手でもかつての店長業務の1部につくことができるため、個々の挑戦しやすい環境が整っています。
成果意識
以上の話を総合して、店舗をコンセプトで分け、担当を分担して若い人でもチャレンジでき、インセンティブ制度により目標達成に対して高い意欲を持たせられるため、必然的に成果意識を高めることに成功しています。
3.まとめ
上記のように良いことばかり書いてきましたが、実際には懸念点がないわけではありません。運用していて気づいたことが、店舗間での担当メンバーでのスキルやマインド等のレベル差が出やすく、できているメンバーと多少できていなかったり、十分でなかったりして、金額が同額なことに不満が出てくるときがあります。
ただ、店長手当やその他諸々の手当関係でも同様のことは起きるので、今回の施策に独特な懸念点でもないのですけどね、、、
ただ、例えばA店とB店があったとして、B店がしっかりやっていなくてもインセンティブが同じだとA店の担当者に不満があがり、下のレベルに足を引っ張られる可能性があるため、担当者のローテーション制度やその他で「 高いレベル 」での業務とモチベーションを維持して進められるようにしています。
ということで、これから4店舗からスタッフの採用もうまく行き、退職者数が減ってきたので、5店舗の出店に向けて頑張っていけたらと頑張って取り組んでいます!
これを読んだ皆さんも、きっと雇っているスタッフさんを高いモチベーションに保ち、高い責任感のもとすすめられる環境を作っていってもらえたらと思います!!
この記事をシェア
新着記事
-
【美容師必見!】 こんなに進んでるの!? 美容室グループstorageの魅力!
こんにちは! メディアチームの南です! 今回は満を持して私たちの会社、【storageの魅力】について言及していきたいと思います! storageは、国内外に、number、newi、row、Dijionといったブランドで美容室(一部マツエクサロンも併設)と、JAMブランドでシェアサロンを合計65店舗を展開する会社です。……
-
【ChatGPT】AIに美容師の悩みや質問をぶつけてみた!気になる回答は!?
こんにちは!storageの小野です! 今回は話題のChatGPTにあれこれ聞いてみようと思います! 1.今流行りのChatGPTとは 対人間のような自然な対話ができる人工知能、ChatGPT。 これはアメリカのOpenAI社が開発したもので、2022年11月にリリースされてから世界中で話題の生成系AIです。 ChatGPTの特徴は……
-
ヘアバームおすすめ10選!美容師が選び方や使い方のコツを解説
髪にうるおいとツヤをプラスして、トレンドの束感スタイルやウェットスタイルを手軽に実現してくれるヘアバーム。 注目のスタイリングアイテムですが「ヘアワックスやヘアオイルとどう違うの?」「たくさんのヘアバームがあって、どれがいいのかわからない」とお困りの方も多いのではないでしょうか? そこでこの記事では、ヘアバームの特徴やヘアワックス、ヘアオイルとの違い、ヘアバームの選び方などを詳しく解説……
週間ブログランキング
-
1
【2024年最新版】美容師が教えるカラーシャンプーの効果的な使い方&メーカー別比較!
こんにちは!storageメディアチームの山田です◎ カラーシャンプーって知ってますか? カラーの持ちを良くしたり、綺麗に退色させるために欠かせないのがカラーシャンプーです! ピンク・紫・アッシュ・オレンジなどさまざまな色があります。 自分の髪色に合うのが何色なのか分からない…たくさんのメーカーから出ていてどれがいいのか選べない…そんな方へ、今回は『 カラーシャンプー 』に……
-
2
マツエクの種類多すぎてわからない💦これを読むだけで知識が深まるかも!?
こんにちは‼️メディアチームのMi-Ruです🎵 今回のブログテーマは・・・ 「マツエク👁」 私は大学時代からマツエクの虜になり、今では欠かせません・・・笑 「マツエクってメイク濃くならない??」「お手入れ大変そう・・・」 「目に何かつけるの怖い・・・」「種類が多すぎてよくわからない・・・」 そんな方に読んでいただけたらなと思います🎵 ◯マツエクとは 「まつげエクステンション……
-
3
【美容室】最近のカラー、種類が多過ぎてよくわからない!
こんにちは storage総合職の吉野です(^^)/ N°グループのカラーコンセプトである 女子度MAXの透明ベージュ 流行の高彩度系 他にも #外国人風 #透明感 #抜け感 #ダメージレス #ケアカラー など、今やカラーはお客様それぞれのこだわりを持ってオーダーされる方が多いのではないでしょうか? そんな風潮に合わせて、ここ数年でカラー剤が進歩した……